総 会
令和7年6月10日(火)、やまと芸術文化ホール「シリウス」(神奈川県大和市)において、湘南水交会会員59名(議長への審議委任193名)が参加して、令和7年度 湘南水交会総会を開催しました。
国歌斉唱に引き続き、先の大戦で戦没された方々、海上自衛隊において殉職された方々、そして昨年度総会以降にご逝去された19名の湘南水交会会員の方々のご冥福を祈り、喇叭「国の鎮め」が厳かに流れる中、参加者総員で黙祷を捧げました。
冒頭に前回の総会以降に叙勲の栄に浴された1名の会員を紹介するとともに、河野 克俊(かわの かつとし)水交会理事長から祝辞をいただきました。
総会は、眞木 信政 会長の挨拶の後、「令和6年度活動報告及び収支計算書並びに監査報告」及び「令和7年度活動計画及び収支予算書」についてそれぞれ報告するとともに、「令和7年度湘南水交会役員(案)」について審議を求め、満場の拍手で了承されました。
今年度からの新任役員として 高橋 毅(幹候42期)さん、井上 竜三(幹候42期)さんの2名が紹介され、壇上での元気な挨拶に大きな拍手で迎えられました。
次いで、長年にわたり当支部の企画するイベントの運営に積極的に参画し、また会勢拡充に成果を上げた功績により、速水 由香 会員に眞木会長から表彰が行われるとともに、今年度退任する大島幹事、佐々木幹事、森竹幹事に感謝状が贈呈されました。(別途、会員2名と法人会員1社の入会の功績により星 副会長が表彰されています。)
その後、畠野 俊一 新会長に河野理事長から委嘱状が手交されるとともに、眞木前会長に感謝状が贈られました。新旧会長の挨拶では、眞木前会長からは任期期間中におけるコロナ影響下からの活動復活のご苦労と共に会員皆様への温かい協力への感謝が述べられました。畠野新会長からは、和気藹々とした湘南水交会の会風を受け継ぎ、充実発展させていく決意が明るく述べられました。
総会は最後に連絡事項として各種行事の紹介などを行い、滞りなく終了しました。
眞木会長 挨拶
速水会員 表彰
新任2幹事(左:井上 竜三 幹事、 右:高橋 毅 幹事)
畠野 新会長への委嘱状手交
眞木 前会長への感謝状贈呈
防衛講演会

総会に引き続く防衛講演会では、水交会 理事長 河野 克俊 元統合幕僚長を講師にお迎えし、「我が国を巡る安全保障」の演題で講演をいただきました。
今回の講演は湘南水交会の会員ばかりでなく、現役隊員にも有益であろうことからお声がけをしたところ、厚木航空基地所在の各部隊等から金嶋 浩司(かねしま こうじ) 航空集団司令官をはじめとする部隊指揮官、先任伍長、そして様々な階級から90名を超える多くの隊員皆様が聴講してくださり、会場のシリウス・サブホールは大盛況となりました。
講演は、ウクライナ、台湾問題、今後の日米同盟の3つのテーマで行われました。
第一の「ウクライナ」に関しては、明々白々なロシアの侵略行為がなぜ長期化しているのかなど、その根底にあるプーチンの世界観や歴史的な背景も踏まえつつ、分かり易く解説をしていただきました。特に停戦交渉におけるウクライナの軍備制限に係るロシアの主張は、大坂冬の陣における徳川家康の策略と同じであるとの説明には、聴衆の誰もが大きく頷いていました。
また結論的に述べられた「(独裁者である)プーチンは目的達成まで決して矛を収めることはない。」との言葉には、トランプ大統領の仲介意欲が薄れる兆しの中で心を痛める部分でもありました。
第二の「台湾問題」においては海洋戦略に視点を当て、中華人民共和国の建国以来の海洋に対する歴史的な推移を踏まえつつ、例示を交えてお話をいただきました。
その中で「豊かになった中国は自由主義国と同じ価値観を持つであろうと考えたのは自由主義陣営の甘さでもある。」との指摘は、大陸国家的な思想を海洋に投影し、巨大化して各国との結びつきが強くなった現代中国とどのように向き合っていくのかを考える上での大きな教訓であると感じられました。
また、第一から第三列島線を図示されながら、その意義はアジアの国として大東亜共栄圏や絶対国防圏などと類似した考えで、大国の覇権争いの中で「世界をどう分けるか」であるとの冷徹なリアリストの視点が印象的でした。
さらに、第一列島線の内側に「香港・台湾・尖閣」があることを指摘するとともに、中国は台湾を手中にできれば良く、そのために米国が関与できない状況を作るとともに、日本を巻き込み米国介入の恐れのある尖閣に台湾問題において手を出す可能性は低いとの分析を示されました。
第三の「今後の日米同盟」については、締結に至る歴史的な経緯も踏まえて現在の日米安保条約が不平等であるという意見に一定の理解を示され、米国にも「日本は余計なことをしないほうが良い」との考えから片務的な同盟を受け入れている面もあったが、時代は変わり、米国が日本を必要とする現代においては、対等の同盟関係にする必要があり、少なくとも日米安保の適用範囲を「日本の施政下」から米国の他の同盟と同様に「西太平洋」にすべきとの考えを強く述べられて講演を締めくくられました。
講演時間を使い切って熱くお話をいただき、質疑応答は懇親会の場が主となりましたが、会場を埋め尽くした湘南水交会の会員や現役隊員は、冒頭から結びに至るまで講演に深く引き込まれて傾聴する様子がうかがわれ、講師への万雷の拍手は今回の防衛講演会が極めて有意義であったことを実感させるものでした。
懇親会
総会後の懇親会は、昨年に引き続き大和市内の「北京飯店」での開催となりました。
昨年は航空事故後の処置が継続中であったため、現役自衛官の参加はお一人となりましたが、本年は金嶋 航空集団司令官をはじめとする厚木航空基地所在部隊の指揮官等・先任伍長20名のご参加をいただくことができ、湘南水交会の会員等と合わせ99名の大懇親会となりました。
懇親会は、司会役も定着してきた鳥居幹事の爽やかな進行により、畠野新会長の元気な会長挨拶と河野水交会理事長の「理事長ですが所属支部は湘南支部」との挨拶で、会場は一気に懇親ムードが盛り上がりました。
来賓代表の金嶋 司令官からも、会場の盛り上がりの勢いそのままに笑い溢れるご挨拶と元気な乾杯のご発声をいただき、会場キャパシティ限度の懇親会の幕が開きました。
来賓紹介後には、各テーブルで現役自衛官を囲んで最近の部隊や隊員の状況などの話題に質問が集中したり、会員同士でお互いの近況を知らせあったりと、あちらこちらで笑い溢れる懇談が始まりました。
懇親会の中ほどの余興では、長沼 一四(ながぬま ひとし)会員によるフルート演奏がありましたが、2曲目に選曲された「海を行く」では、事前に歌詞なども配布されましたので、さながら「隊歌訓練」の様相を呈して盛り上がりました。
温かいお料理を楽しみつつの1時間30分の懇親会は瞬く間に過ぎ、中締めの指名を受けていただいた第4航空群司令 鈴木 克哉(すずき かつや)海将補には会場の熱気そのままに元気な乾杯をしていただきました。さらに飛び込みで先任伍長の皆様による「同期の桜」が披露され、各所で肩を組んでの大合唱となり大団円を迎えました。
懇親会の場は、会員・隊員が笑顔で懇親を深めるとともに、懇談の中で活発な意見交換・情報交換を行うことのできる貴重な機会であることを改めて感じました。今後も湘南水交会は会員・隊員の懇親の場を活用して、楽しみながら会の目的達成を目指していきたいと思います。
(岡田 広報担当幹事 記)
畠野 新会長 挨拶
金嶋 空団司令官 乾杯
鈴木 4空群司令 中締め
長沼会員 フルート演奏
同期の桜 大合唱
先任伍長の皆さん